神社でやったことを後悔してる

今から5年ぐらい前、高校生の時の話です。

うちの学校にはやんちゃな不良グループがいました。どこの学校にもそういうグループあると思いますが、

私もそこに入っていました。悪いことに興味があったわけではないんですが、

流されるまま入ってた感じです。悪いことにも積極的には参加しませんでした。

で、ある日の放課後、そいつらが神社にいこうって言い始めました。

そんな信心なんてあるわけもないので、肝試しというかいたずらで忍び込んでやろうって感じでした。
当然、ろくなことはしませんでした。

いざ敷地内にはいって、最初は神社の異様な雰囲気というか、しんと静まり返って、不気味な雰囲気に気おされていたんですが、次第になれてきたのかあちこちいじくりまわすようになりました。

賽銭箱をあさったり、その神社は、森に囲まれていたんですけど、その辺の木を蹴りつけたり。

ついには本殿に上がり込んで、神様をバカにしたことを言ったり、本殿の中の、床の間っていうんでしょうか、そこに飾ってある神具を触ったりし始めたんです。
私には当時仲良くしていた親友がいたんですが、その親友も一緒に神社のうらにあって、しめ縄がまかれた神木のようなものにに八つ当たりしてました。

私も参加するように言われたんですけど、なんだか、異様に怖くなってその時は何もしませんでした。いつもは流されるまま、悪いことしたりもあったんですけど、その時だけなんだか何もしなかったんです。

する気にどうしてもなれなくて。

まあ、後でグループのリーダー格の男にたたかれましたけど。それから数日後、奇妙なことが起こり始めたんです。
いたずらに加担してた連中が、次々と不可解な事故や病気に見舞われるようになって。
階段から転げ落ちて骨折したり、原因不明の高熱が出たり。
もちろん、親友も例外ではなくて…。

ある日、

親友が同じ神社にいったらしいんですよ。なんで行ったのか分かんないんですけど、

女の子連れていってたんで、まあなんかやろうとしてたんでしょうね。

でも親友はそれから帰ってきませんでした。
次の日、神社の御神木で首を〇っているのが見つかったって。

後悔しました。

ちゃんと止めておけばよかったって。神社でいたずらした時に、

神様を怒らせてしまったんだって。

親友が死んだ後、不良グループのリーダー格だったヤツも、めちゃくちゃ怖がってたんです。

立て続けに、あの時神社に行っていた仲間たちが、ひどい目にあい続けて、ついに死人まで出て。

いたずらの首謀者だった彼は、自分にもなんか起こるに違いないって、悩んでました。親友が亡くなってから、リーダー格の男(以下Aとしときます)は毎日のように悪夢に魘されて、幻覚も見るようになりはじめたみたいです。

一週間くらいしたら、学校にも来なくなってしまって。

そんなある日、彼は神社の神木で首を〇っているのを発見されたんです。

でも、それだけじゃなかった…。

なんと、彼の体は腰から下が完全に腐敗してたらしくて。

まるで数週間も風呂の水に浸かっていたみたいに、ぐずぐずに溶けた状態だったって…。

警察の調べでは、死後1日も経ってないはずなのに、信じられないぐらい腐敗が進行してて。
あまりの惨状に、見慣れてるはずの警察の人も顔をしかめてたそうです。一体なんだったんでしょうね、あれは…。

普通じゃありえない、尋常じゃない腐敗の仕方。
ただの自殺じゃない、神様の怒りによる天罰だったんじゃないかって、私は思うんです。

彼の体は、神聖な場所を冒涜した罰として、文字通り穢れきって腐り果てたんでしょう。
私たちには想像もつかない、恐ろしい神罰の現れ…。

あれを見た時、神様の怒りとはこういうものなんだと、本当に身の毛がよだつ思いがしましたね。

私には、いまのところ何も起こっていません。

仲間に悪いことが起こり始めてから、近くのお寺に行ってみました。

そこの坊さんがいうには、

「あなたにも、神様はとりついている。ずっと見ている。あなたを痛めつけるべきなのか」

ということを言われました。

私は神社には行ったものの、いたずらには加担してなかったから、

何もされなかたんだと思ってました。

あの時、びびって何もしなかったから、見逃してもらえたのかなと。

でもそうじゃないみたいです。これからの私の行動しだいでは、

親友と同じ末路になってしまいそうです。もうずっと悪いことはしてません。

社会人になってから、神社によることもしてませんし、人の迷惑になるようなこともしてません。怖くて、思い切ったことをできなくなりました。

真面目だなと言われることが多いので、職場ではいいことなのかもしれませんが。でもずっとおびえています。

何があの神社にいたモノの機嫌を損ねる行動なのか。分かっているわけではないからです。

あのときバカな付き合いを断らなかったばかりに。何年も、なにかわからないものに、おびえることになってしまいました。

嫌になるけど、親友とAの無残な死に方が脳裏に焼き付いているので、必死に耐えています。

あんな最後は嫌だ。

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